さて、ウィザード感想の後ですが、本日2回目、今度は土曜日放映のネオ・ウルトラQ第3話です。
最近流行のファッションモデル、美樹。勿論絵美子の火曜バーでもその話題に。
正平の「絵美ちゃんの方が綺麗だよ~!」は御世辞かもしれませんが、激しく同感ですね…。
美味しい話題を絵美子が逃すわけないと、早速取材に。
しかし「綺麗になるには努力なんていらない、生まれつきのもの」と言われ、どうも感じの悪い様子。
控室に戻り鏡を確認する美樹は、自分の顔に浮かぶ謎の紋章に苛立ちを覚えます。
結果鏡を割ってしまう美樹。
鏡が割れた音を聞いて控室に向かう正平と絵美子。何で部屋分かるんだよry
するとどこにも美樹の姿は無く、「ヴァルカヌス星人 羽屋丈二」の名刺が。
今回のタイトルロゴが派手すぎてどうも…。もうちょっとモノクロで渋いのが良いです。
名刺の住所を頼りに、南風原も一緒に名刺の人物「羽屋丈二」の元へ向かう事に。
出てきたのは見るからに怪しい男で(驚
恐いよちょっと…。
美樹の姿は勿論そこにありましたが、彼女は自分と「契約」したために返す事は出来ないと言い張るヴァルカヌス星人。
彼はビジネスの為に地球に来た宇宙人で、地球人と彼等は価値観そのものが違うのだといいます。
実は美樹は本来モデルとは程遠い存在で、その醜さゆえに周囲から疎まれていた。
地球人とは美しさの基準が違うヴァルカヌス星人は「キミは十分綺麗だ」と。
そりゃキレるわ…。
飛び降り自殺しようとする美樹に、ヴァルカヌス星人は提案を持ちかけます。
(地球人基準で)綺麗にしてやる代わりに、母性へ来ないかと。
その契約が今実行されたって事ですね。
契約書にサインしている以上、美樹の所有権はヴァルカヌス星人の物であり、いくら異星人だろうと手を出す事は出来ないという。
確かに…ね。
しかし、いくら本人の意志とはいえ、同じ地球人を異星人の好き勝手にさせることは…!と反論するのは当然の流れですね。
そこでヴァルカヌス星人は一つの喩を。
「人間は犬や猫をペットとして飼うのに、何故人間は買わない。君は牛や豚を食べるだろう。それを責めてはいない、私もこの者を母性へ連れ帰り殺したりはしない」と。
これはご最も過ぎて何とも言えないな…実際美樹は殺されるわけじゃなく、ヴァルカヌス星へ自分の意志で行くだけ。
寧ろ人間よりヴァルカヌス星人の方が極悪度は低い気がする。
説得もあって、幹を取り返すには、同じくらい美しいものを連れてこいとの事。
そこで、ヴァルカヌス星人は3人に「美しさを謀る装置」を譲渡。
勿論、使った人の基準に左右されるので安心です。
屋島博士に見せたところ、この装置は人間の嫉妬や怒りなどがエネルギーに変えることが可能だと言います。
しかし、美樹を取り返すために他の人間を犠牲に出来るのか?と悩む3人に、博士は、「人間そのもの」ではなくエネルギーだけを変換できるらしくて。
どうやらそれを「美しい物」に変換できるらしいです。
正平と絵美子が実験台に選んだのは、街中での1組の男女。
一見カップルに見えますが、男の方は仕事だ何だで女の方を騙して金を巻き上げようとしていて…。
そんな男に、例の機械発射!
すると、男の口からドス黒い塊が…。これが負のエネルギーらしいです。
採取に成功した2人ですが、負のエネルギーが消え去った男は急に善人に…。
「騙すのに疲れちゃった…俺はダメな人間だ、俺なんて死んだ方がマシだ!」と、自殺しようと…。
おっかねぇな負のエネルギーが全く無いのも。
咄嗟に慌てた正平は負のエネルギーを戻して自殺を防ぎます。自殺防いだのは良いけど、負のエネルギー戻しちゃったよ…。
ヴァルカヌス星人の元へ行き、呆れられるも土下座して延期してほしいと懇願する正平と絵美子。
そこへ南風原がやってきて、負のエネルギーを摂るには何も人間だけじゃない、と言う。
博士が新たに開発した機械で、どうやら「土地の負のエネルギー」を採取できるらしい。
早速町の至る所に機械を設置する一同。
おおぉ…すげぇ…土地のマイナスエネルギーってこんなにでかいのか。
もし80の世界だったらすっごい強力な怪獣出てくるよ。
溜まった土地の負のエネルギーをヴァルカヌス星人の元へ持っていき、ご満悦の星人。
約束通り美樹を開放。
しかし、開放したという事は契約も解除され、美樹は本来の顔に戻ってしまうらしいです…。
美樹奪還とヴァルカヌス星人が満足した事を祝してパーティーする一同。
なんで星人と美樹もいるんだよwwwwおかしいだろwwww
これのせいで今回低評価ですわ…。
すっかり飲み明かし、眠りから覚めると星人と美樹がいない事に気付く絵美子。
すると、テレパシーで星人から伝言が。
美樹は自分の意志でヴァルカヌス星へ旅立つことにしたようです。
この星では自分の伊庭祖はなかった、と言って…。
ヴァルカヌス星人に「本当に良いのか?」と聞かれるも、この星に未練はない美樹は、迷わず彼の宇宙船まで同行…!
ここでまたもやモノクロチックじゃないとかふざけた「終」の文字が。
以上ネオ・ウルトラQ第3話でした。
苦労して美樹を取り返す事に成功するも、結局は美樹にとっちゃ迷惑至極だったって事ですね。
確かに「不思議な生命体が登場して摩訶不思議な事件が起こる」のはクリアできてますが、決して「異星人と能力自慢してはいけない」と思うんですよ。
それを「平成風にアレンジしてます」と言い訳するのはちょっと違うし。
ヴァルカヌス星人の「ビジネスの為に地球に来た」ってのは、宇宙人との接触を描くという意味で凄く面白い要素だと思ったし、うまく活用できると思ったんですがねぇ。
見事に予想展開の斜め下を行ってくれました。
ラストをちょっとバッドっぽい終わり方にすれば良いってもんじゃないんですわ。
SF的な感じで怪事件が起こり、それに巻き込まれる形で調査していくのがウルトラQの神髄だと思いますし、いくら平成風にアレンジしたとしてもねぇ…。
第1話の感想の時に「新たなウルトラQとして楽しみたい」と書きましたが、これはちょっとわけが違うかな。
ただ単純にやってる事が意味わからんし、宇宙人云々よりも綺麗かどうかとか、人間の負のエネルギー云々みたいなのに重点置いてるせいで結局何がしたいのやらといった感じで。
Qじゃなくても出来るし。
ラストも「美樹はヴァルカヌス星へ旅立ちました」で締めても、「あっそ」で終わりますしね。
あとラストでヴァルカヌス星人と馴染んでるのも違和感ありありですしね。
良かったところと言えばこれも色々あって、まずは素材。
「ビジネスの為にやってきた宇宙人」って平成版ウルトラQとしてはありだと思うし、ウルトラシリーズの特徴である「宇宙は広いから色んな奴がいる」ってのにも頷ける設定だと思いました。
お話の展開がこの設定を生かさずに他のどーでもいいところへスポット当てて良く分からない方向へ行ってしまった…。
あとはヴァルカヌス星人の皮肉も良かったですね。
確かに人は弱肉強食を受け入れ、牛や豚を食します。しかし何故自分より強い生命である異星人を排除しようとするのか?
結局絵美子も答えることは出来ませんでした…。
要は地球人に異星人の行動を制限する権利なんて無いって事ですよね。更に言えば今回のヴァルカヌス星人は、地球人にとっては害のあるやつかもしれないけど、実際契約してるだけで地球人には何もとやかく言う事は出来ないんですよね。
「ビジネスの為に地球に来た」っていう設定がすごく面白そうで期待してましたが、良い所半分、残念な所半分という結果に。
ヴァルカヌス星人のセリフはSF感漂いますし、風刺的な意味なら3話中一番伝えたいことがしっかりしてましたけどね。
まぁ、次回も期待します。
それでは!
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