さて、先週から始まった「ネオウルトラQ」

個人的には微妙だな~と思いつつも、貴重なウルトラ番組ということで、これから感想書いていこうかなと思います。

「ウィザード感想でも手一杯なのに、またネタ増やして良いのか?」とも思いましたが、まぁ1クール放送なので多分大丈夫。

既に2話まで放送中なので、今週土曜日の第3話の放映に間に合うよう、2話の感想まで今週中に間に合うようにしたいと思います。


では、早速。

尚、私はWOWWOW繋いでないのでPC動画での視聴です、ご容赦w


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このタイトル…これはウルトラファンでゾクゾクしない奴はいないでしょう!

あの有名なタイトルバックを平成風にアレンジした感じ。



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とあるパワースポットで、管理人にインタビューをする雑誌ライターの女性、渡良瀬絵美子。

演じるのはシンケンピンクを演じた高梨臨さんです!!やっぱりすっごい美人。もう24歳ですよ、やばいw

すると、老人は怪しげな言葉を発する…!



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でででででででででででででででででででーーん!ででーん!ででででででででry

これも凄い外せないポイント、このコーラスが凄い!

ただちょっとナレーションが微妙かな。


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OP明けに登場するのは怪獣に家族を奪われた一人の男の心理カウンセラーをする南風原仁。

家族を奪った怪獣を嫌悪する男に「雨が恵みであると同時に脅威でもある、怪獣という自然に家族は殺されたのだ」という南風原。

当然、「怪獣は作物など育てたりはしない、家族を奪ったのが自然なら、自然をも憎む」と反論する男。

この辺はどっちが正論とは言えないな~…。

ってか、既に解呪が認知されている世界ってのに驚きを覚えましたw


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そして、その主人公の仲間(Qの時ほど親しい間柄ではないようですが)は先程の絵美子と、バーテンダーをしている正平。

「3人の民間人」というポイントはQ時代から抑えられてますかね。


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そしてもう一人、かつて南風原の上司だった屋島教授。どうやら太陽オタクっぽいw


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先程の男の家族を奪った(らしい)怪獣が東京に侵攻を始めました。

ただ、特に害を加えるわけでは無い姿勢は、何か「ガイア」に出てきたルクーっぽい。

そんな怪獣に、人間は敵意を剥き出しにする。


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正平はそんな人間に疑心を抱きます。どうやら3人のキャラもQを意識してるのか…と思ったら主人公の南風原は万条目さんより遥かに冷静でイケメンだったw


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そんな人間の中にも「怪獣保護団体」なるものが。

勿論怪獣を敵視せず、平和的手段を望む集団という設定。

これはねぇわ…Qの世界観を何だと思ってやがるw



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古来から伝わる巻物を屋島教授から見せてもらった3人。

怪獣はこの巻物に載っている怪物そっくりで、名前をカタカナに訳すと「ニルワニエ」になるらしい。

そのニルワニエが現代に復活、そして「竜々森」を目指しているらしいことも判明。

一同はすぐさまニルワニエが目指している竜々森を目指します。


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そこで彼らが見た物は、無抵抗な怪獣に対して攻撃的本能を剥き出しにする人間達の姿でした。

激昂する正平のセリフがまた凄いです、「今はお前等の方がよっぽど怪獣だ!」



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最終的にニルワニエは警官の一斉発砲により、その場に倒れてしまう事に。


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冒頭の男が、家族を奪われた憎しみから、瀕死のニルワニエを更に攻撃しだします。

う~ん、狂ったようにも見えるけど、分からなくもないような…。


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結局取り押さえられ、正平と揉め始める男。


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すると残った力でニルワニエは樹まで歩いて、同化。

消滅すると同時に、不思議な声が聞こえてきます。


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声は男の家族で、妻と子供の励ましの声だった…。




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ニルワニエの消滅後、南風原はパワースポットまで辿り着き、オリジナルのニルワニエがいた時代にそれについて書いたとされる石碑を発見。

解読すると「ニルワニエ、白雲の棚引く山を、超えて家に帰り」というもの。




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結局、ニルワニエは家に帰っただけで、目的も謎のまま。

男が聴いた声、何故現代に現れたか、全てはニルワニエのみぞ知る…。


こんp消化不良感こそがウルトラQって感じ。


以上ネオウルトラQ第1話でした。

まあ、邪道ではありますが新たなQとして楽しみましょう


47年ぶりに復活した「ウルトラQ」。シリーズ自体は2004年のダークファンタジー以来。

やりたかったことは「ウルトラQを21世紀風にアレンジ」だったと思うんですけど、どうも外してると言うか。

日本で既に怪獣災害が巻き起こり、大衆は怪獣という存在自体を認知し、「怪獣保護団体」、勿論それに対する怪獣排斥派も存在するわけですが、既にそこからして本来の「Q」らしさを廃している気がするんですね。

人それぞれ楽しみ方が違うのは理解しておりますが、私にとってのウルトラQは、「日常の世界観が怪獣や奇妙な出来事によってSF的な世界観に変貌し、登場人物及び視聴者共にその奇妙な空間に取り込まれていく」というものなんですが、この大衆認知という設定によってどうも本来のウルトラQとは悪い意味で一線を画しているような気がするんですよ…。

大衆が怪獣の存在を認知している事で、私の観たかった「知らぬ間に怪現象に飲み込まれていく」というドラマが観れないのが一番ショックかなと。

勿論、原点のウルトラQだって別に大衆が認知してない訳じゃなかったと思いますし、モロ怪獣怪獣言ってるエピソードもありはしましたが、ここまでモロに人類側の反応は描写しなかっただろうし。

ってか、一般的にも、ウルトラシリーズを作る場合には「怪獣」は人減の常識を超えた圧倒的な存在でなければなりませんし、今回のニルワニエはどうも「怪しい獣、すなわち怪獣」じゃなくてただの獣みたいなような扱いなのはちょっと残念。

最近「ウルトラゾーン」という素晴らしいゲリラ的番組が来て、その番組のドラマ部分こそウルトラQの続編として相応しい気が…。



でも、この設定によって逆にこの番組独特の長所も得ている気もするんですよね、それに関しては後述。





さて、続いて第1話自体の感想ですが、これは上記の主観的な観念に捉われずこの番組の設定を受け入れた上で評価しようと思います。

ぶっちゃけ脚本自体はそこまで面白い印象を受けませんでした。ファンにどうこうとか、考えさせられるところが…とかありますが、それはウルトラQを熟知するオタ達の間で揉めるべきことであって、大衆受けするかというと微妙ですね。

まあ、普通に見てるとそりゃ退屈でしょうし。

でも、私はやっぱり特オタ。そんな一般が観てつまらないからこそ深みのある、それこそが特撮の神髄なのです。

以下特オタ観点になります、苦手な方は回れ右。

まずサブタイトルの「クォ・ヴァディス」ですが、これは神話好きには堪らないサブタイ。

この言葉の意味は、キリスト神話上で、ペテロがイエス・キリストに言い放った「貴方は何処へ行く
の?」という意味。

確かにニルワニエは言葉も発さず、人間が攻撃してきても抵抗一つせず、ただただ竜々森の自分の住家の家へ歩いていく。

この点ニルワニエを「意図的に神であるキリストと重ね合わせた」ようにも感じました。考えすぎではあるんでしょうけどね。

怪獣保護団体という組織が私の趣きとずれている、と書きましたが、敢えてこれをこの番組の長所と受け入れたとすれば、「人間と怪獣の生き方の可能性」を示唆しようとしているのかなとも。

ぶっちゃけ帰りマン33話のように「人間は自分とは違う生命を排除しようとする」みたいな感じかなと思ったんですよ。

人間も怪獣も地球に生まれた生命であるし、確かに南風原が言うように「怪獣という自然災害に巻き込まれただけ」かもしれません。

これもまた南風原が言うように「雨は恵みでもあると同時に脅威でもある」んですから。

しかしまた排斥派の言う通り「怪獣が作物を育てたわけじゃない、妻と子を奪ったのが自然なら自然すら敵に回す」ってのにもまた頷く事も可能です。

「復讐をする人間はキチガイ」とか「怪獣に白羽の矢を向けるな」とかいう感想を良く見かけますが、私はそうは思いません。

確かに狂ったようにニルワニエに敵意を剥き出しにしますが、大切な者を奪われればそこまで気が狂うのも仕方ありませんし。

この辺の複雑な善悪二元論は、南風原の「人の心の中に怪獣がいるんだ」とか、正平の「今はお前等の方がよっぽど怪獣だ!」が上手く要約してるように思いますし、この台詞で視聴者が色々感じるでしょうから、私がいちいち推論を述べる必要すら感じませんがね~。

この辺の善悪の判断は視聴者任せにする、その辺りはウルトラQの魅力を受け継いでいますね。



結局、ニルワニエは何がしたくて、コイツが死んだことで何が変わったのか?この辺は永遠の謎…。このあたりもウルトラQ好きにはニヤニヤしてしまいそうなポイントです。

結局怪獣が何を考えているか良く分からず、人類を振り回す点では、微妙にウルトラQを意識しているのでしょうか…。








以上のように、根本的にウルトラQとは世界観や思想、背景などが違うながらも、微妙にその線は残ってる、賛否の分かれやすい作品だと思います。

勿論、独特の長所や楽しみ方もあるわけですし。




2話も視聴しましたが、2話でヌルイギャグ調の話をやるのは原点意識ですねw

2話も見ごたえあると思います。

それでは!