さて・・・明日遂に卒業式なわけですよ。
 
先輩数人とは大分仲良かったなぁとwラーメン奢ってもらったのは良い思い出w
 
そして・・・明日プレゼント何渡すか考え中と言いますかw
 
 
 
 
 
 
さて、最近放送されている「ウルトラマン列伝」、この地域では全く放映しておらず、一度も見た事は無いのですが、やはり最近ではティガのエピソードの推しが多かったようで、改めてティガの素晴らしさに気付いたわけですよ。
 
同時に放映されていたらしい「コスモス」のぬる~い感じのエピソードと比べると確かにティガは面白い話、グッとくる話多かった気がします。
 
 
ってなわけで、今回はティガと言う作品の解説を。
 
 
 
 
 
まぁ、どんな話か簡単に説明すると、3000万年前に地球を守護していた3人の巨人の石像が見つかり、2体は突如現れた古代怪獣に壊されてしまうのですが、光の遺伝子を持つマドカ・ダイゴによって、石像のうちの最後の1体はダイゴと一体化します。そして、彼は石像の巨人―ティガとなり、人類を守る者となるのですが、その「光の力」を手に入れた人類の前には、まだまだ敵が。宇宙人もそれを狙ってやってきますし、怪獣の脅威も。それを「ウルトラマンティガ」が撃破していくと言うものです。
 
 
 
 
 
 
この作品は「ウルトラシリーズの完全復活」をスローガンにして、「ウルトラマン80」以来16年振りに製作された完全新作です。
 
1996年放映だから、私がまだ2歳の時ですね(笑
 
ウルトラシリーズは、「80」の不評を受け、それ以降は仮面ライダーと共にずっと所謂「冬の時代」に突入し、テレビシリーズも劇場版も製作されない時代が続き、シリーズは打ち切られるのではないか?という疑問の声まで上がりましたが、円谷が覚悟を決め世に送り出した作品がティガ・・・というか、「ウルトラシリーズ生誕30周年」だったので、そりゃぁ何かしらの期待はこめてたと思いますがね(笑
 
まぁこの時期は「仮面ライダーBLACK」「仮面ライダーBLACK RX」が放映されるまで、仮面ライダーも冬だったんですがねー・・・ライダーはRXがヒットしたにも関わらずクウガまで新作無しと言う意味わからん状況だったのですが。
 
ティガが放映されるまでの日本の男児キャラクターの3本柱は「スーパー戦隊」「メタルヒーロー」「キン肉マン」で、本当に今の特撮3本柱があるのはティガがあったからと言うか何と言うか。
 
 
 
 
話が逸れましたが・・・ウルトラシリーズは「ウルトラQ」に始まり「ウルトラマン」~「ウルトラマン80」までずっと世界観が共通のシリーズを一貫して続けて来たわけですが、「ティガ」ではこれまでの世界観を一新、別世界での物語という意気で製作されています。
 
勿論主役であるティガは「光の国出身の宇宙人」ではなく、「古代の守護神」という設定になっています。
 
ただし、あくまで「ウルトラシリーズ」なので、防衛隊も存在していますし、怪獣登場→防衛隊迎撃→主人公がウルトラマンに変身→怪獣撃破!というカタルシスは変わらず。この辺はやはり円谷クオリティです。
 
 
 
で、総評としては、今思い返しても本当に面白いシリーズだったなぁと思わされます。
 
いや、何がって、16年経って根本的にウルトラマンが「宇宙人」ではなく「古代の守護神」な点ですよ。
 
宇宙人タイプのウルトラマンは人間と「一体化」し、変身して戦うときには人格を入れ替える・・・といいますか、要は1人の人間が身体の中に自分ではない絶対的な人格を抱えているんですね。それで怪獣と戦うのはそのもう1人の自分で・・・。
 
一方ティガからは通称「人間ウルトラマン」と呼ばれ、石像と一体化したのはあくまでダイゴ自身なんですね。だから変身後もダイゴ本人の意思が反映される。所謂戦っているのは完全に「1人」なわけですよ。
まぁ、ヒーローと言えば普通の人間(若干普通じゃありませんが)が変身能力を手にし、自分自身で変身して戦うのが普通なんですよね。
 
 
 
更に、ここからがティガの魅力で、ティガに関しては第1、2話で古代の預言者ユザレからちらっとその存在が語られるのみで、後は怪獣や侵略者と戦うのは「ティガ」ではなくダイゴなんですね。
 
この点、「人類の味方である異質の存在」に常にスポットを当て、出生の秘密やヒーローの葛藤などが見られた昭和ウルトラと最も異なる点で、本来のオリジナルの「ティガ」の事情は全くもって無視されるんです。
 
この時点で「ティガ」は完全にダイゴの物であり、意志もやり方も全てダイゴに左右される、もはやオリジナルと同じなのはデザインと能力だけなんですね。
 
だからこそダイゴの物語が生まれるというか、「ウルトラマンは神ではない〆」という有名すぎるキャッチフレーズが最もストレートに伝わりやすい環境を作ってると思うんです。
 
「平成ウルトラ3部作」では人間ドラマが他より色濃くピックアップされていますが、とりわけティガはそういう描写が多く感じますね。
 
特に私が好きなのは最終3部作でのレナ隊員とダイゴの2人になった時にイルマ隊長が放つセリフで、
 
イルマ「最初にウルトラマンをこの目で見た時、私は神に出会えたと思った。人類を正しい方向に導いてくれる存在だと・・・。でも、違うのね。それが段々分かってきた。ウルトラマンは光であり、人なのね。だからあなたは勝ち目のない相手に立ち向かっていく義務なんてないのよ。」
 
そして、ダイゴはこう言い返すんですよ。
 
ダイゴ「勝ち目がないなんて、分かりませんよ。」
 
イルマ「私も運命なんて信じない事にしたわ。だから、必ず勝って!人として!」
 
 
いや、まぁ・・・凄いベタですけどねこの台詞。
 
ウルトラマンは絶対的に神ではない、人なのだと、私が子供ながらストレートに理解した瞬間でした。
 
なんかもう凄いストレートに分かりやすいメッセージじゃないですか、しかも燃える。
 
やっぱりティガの何が良いかって、ウルトラマンを絶対視するのではなく、あくまで主観的な目で、人間であると踏まえた上で、そのウルトラマンを巻き込んでさえも更に人間ドラマを展開する点だと思います。宇宙人ではなくただの人間が光の力を手にしたからこそ、自分達=人類を正しい方向へ導いてくれるのだと。
 
なんかこう・・・上手く伝えられないけど、「光」と「人間」をテーマに描くことによって、昭和のような宇宙人系のウルトラマンにはない魅力を打ち出しているんですよ。
 
ずっと「人は誰でも光になれる」というテーマを掲げていたおかげで、最終回にはそれが良い意味で実現される事になります。
 
最終回の1話前、ティガは全ての元凶である邪神ガタノゾーアに負けて、石像になってしまうんですよ。
 
そして、そのティガを復活させたのは、世界中の子供たちの心に眠る「光」なんですね。
 
子供達のティガを信じる心がティガと一体になって戦う、という描写はちょっと・・・というかかなり見ていて恥ずかしいのですが、信じていれば光になれる、光の助けが舞い降りるという、子供への究極のメッセージが眠っているんだと思います。
 
ヒーロー物はストレートにメッセージを伝えるのが必要!・・・と私は何回も説いてる気がしますが、そういう意味で「求められていた真のヒーロー」は、実はティガの事だったんじゃあるまいか?とつくづく思う訳です。
 
そういう意味でもティガは「平成特撮の革命的作品」だったわけですが・・・残念ながらこの後の作品、ウルトラマンでも仮面ライダーでも戦隊でも、あまりこのような作品は主流にならなかったのが残念ですね。
 
「信じてれば救われる」というのを説いたのは「仮面ライダーW」が当てはまりますが、あれも若干ティガには及ばないかなぁ・・・。
 
世界中の子供達の神となった・・・というか、人類の想いがヒーローを助けたという、単純かつ一番幸福な終わり方。
 
そして、最後ダイゴの手からは変身アイテム、スパークレンスが砂となって消えていくわけです。
 
私個人の考えですが、この描写も「人間には守護神がいなくとも自分達を正しい方向へと導ける」という、初代ウルトラマン最終回的メッセージもあったんじゃないかと。
 
ティガが神ではなくダイゴという人間だったから尚更意味合い強くねw
 
 
 
 
 
そして、ティガは、ダイナという続編的な位置づけの作品はあったものの、ティガだけを見れば、「ただ1つの作品」なわけなので、当然イベント回は少なくなります。
 
ただ、元来の昭和ウルトラマンの良い所だけ受け継ぎ、「単発エピソードとしての完成度」も同時に追求してくれたと思います。
 
例えばリガトロンの回では、乗組員のいる宇宙船がそのまま怪獣化してしまうという悲劇的な物語も描いてますし、ガゾートの回では異色の存在とのコミュニケーションの難しさを方法はともかく表現していますし・・・。
 
特に、ティガのライバルともいえる敵キャラ・キリエロイドの回では、昭和ウルトラマンにはないタイプの、地球ではなく人類を殲滅する、といった、所謂「人類とキリエル人との宗教間の対立」的な要素も見られます。
 
キリエル人も住む場所が違うだけで地球人なわけですから、そういう意味でもウルトラセブン屈指の名作「ノンマルトの使者」を彷彿とさせました。・・・って、あくまでキリエル人はあちらなりの考え方はあるにしろ侵略者であることは変わりないんですが。
 
 
あと、空中生物クリッターが関わる回は名作揃いというのもツボです。特にジョバリエの回では、TPC規模で話が進み、かつ最年少隊員のヤズミが主役と言う意欲作だと思いますね。
 
「死ぬのが怖くないわけ・・・ないだろ!」
 
まぁ、この話だとこれなんですが、ティガは各々の回で魂が震える台詞、描写があるのも好き。
 
 
 
 
あと、舞台設定は2007年で、東京はメトロポリスと呼ばれており、ハロウィンの文化が浸透している、という設定ですが、やけに放送当時の1996年の文化も反映されているのも面白い。近未来的な要素も漂うっちゃぁ漂うんですが、それよりも重視されてるのはやっぱり放送当時の年代で。
 
中でも「男女共同参画社会基本法」が制定されたすぐ後(だったはず)なので、初の女性隊長、イルマが出てきたのも印象的でした。
 
 
 
 
 
 
 
 
残念なのは・・・主人公に当時忙し過ぎたV6を起用して切羽詰まっちゃった事ですかねぇ。
 
いや、V6はかなり好きで、「学校へ行こう!」なんかも見てたんですが、当時長野さんは忙し過ぎたので、どうも「ティガ」だけに時間を割くことが出来ず、ダイゴは「他のキャラの主演回で絶対的な役割を担うホスト」な事が多いんですよねぇ。
 
「怪獣が主役でウルトラマン=ハヤタはホスト」と同じ意味じゃなくて(笑
 
勿論ダイゴはカッコイイし、架空の中と言えども今でも尊敬はしているんですが。
 
 
 
 
最後になりましたが・・・ティガは「平成の特撮の基礎になった」事も忘れちゃいけません。
 
タイプチェンジ有、世界観というくくりから脱け出した作品、「頭部を削った」デザインである点等・・・。
 
 
 
 
あ~これ書いたらまた見たくなってきちゃいましたねティガ!
 
とにかく、今の特撮に不満を感じている方、本当のヒーロー像を求めている方なんかは、一度見てみる事をオススメします。
 
きっとその答えがこの作品にはあるはず!
 
 
それでは!